【分類】 内部管理体制整備・コンプライアンス
【質問】 内部監査制度の整備・運用は、株式上場の必須条件とのことですが、その趣旨はどのようなものですか?
【回答】

株式上場審査上の内部監査の義務付けは、次の主旨によるものと思われます。
社員10名程度の会社であれば、社長が直接会社業務の細かいところまで目が行き届き、把握できると思われますが、株式上場を検討する時期になれば、会社組織の規模が拡大し、業務も細分化されています。組織的な運営の観点から、規程等での業務ルールの明文化も行われます。社長が全て知っているつもりでも、具体的かつ詳細な部分までは把握できない可能性があります。そのために、社長に成り代わり各部門の業務手続が会社の決めた手続に従っているか?逆に、会社の定めた手続が現場において支障となっていないか?改善・効率の余地はないか等を直接社長に伝え、経営判断に活かしてもらうことが趣旨と考えられます。

したがって、社長直属の部署で業務知識に富んだ専任者を置くことが一番望ましいと思われます。ただし、小規模組織で営業所も工場もほとんどない会社であれば、経営企画室等の社長直属機関の一機能として実行することも検討可能と思われます。その場合、当該部署の業務については、経理部や総務部が監査する体制が必要です。

一般的に、内部監査に対しては、不正の摘発を行うことをイメージしている経営者や現場の方達がいますが、業務ルールの周知徹底を図り、業務効率の向上を図ることが最大の目的であり、不正の摘発ということは、結果として現れる事象です。

また、多店舗展開、チェーン展開を行っているような会社に対しては、他業種の企業よりも内部監査の充実が求められます。独立した部署、十分な人員の確保が必要となります。