中期経営計画・予算統制の整備の概要と詳細

中期経営計画とは、会社の経営方針をもとに、複数年の利益計画や人員計画、設備投資計画、資金計画とその根拠となる具体的な経営戦略、事業戦略を立案し、将来の会社のあるべき姿と、会社が成長を続けていくためのコーポレートストーリーを取りまとめたものです。

上場審査においては、連結及び個別の計画を、今後の見通しとして2期間の策定を要請されており、更に、上場申請時期が業績確認のために、第三四半期前後でなされる場合が多いため、中期経営計画は、実務的にも3ヵ年の程度の期間で策定する場合が一般的です。中期経営計画は、単年度利益計画(年度予算)と個別に策定することも可能ですが、連動性を高めるためにも策定期間の初年度を年度予算として作成し、毎期見直しを行うローリング方式により運用を行うことが経営指標として有効に活用できます。 >>詳細

留意すべき点は、上場申請期の予算の達成状況は、上場申請時期の決定に大きな影響があり、また、上場承認と同時に取引所により対外公表されますので、株価設定にも大きな影響を与えることになります。

予算統制は、投資家に開示(公表)した予算(単年度計画)と実績の差異分析を行い、その結果を経営情報として提供し、経営者が有効かつ十分なコントロール(統制)を行なうことであります。

また、予算と実績が一定の基準以上に乖離すると判断される場合には、投資家に対して、その内容を適時開示(タイムリー・ディスクロージャー)する必要があります。

上場審査では、根拠のある適切な利益計画の策定とともに、必須の項目として予算統制制度の構築と運用の定着が求められておりますので、上場準備の初期の段階から、事業セグメントの設定と合わせて、整備を行なう必要があります。

特に、予実差異分析を経営情報として有効性を確保するためには、月次決算の迅速化が必要であり、業務基幹システムや会計システムとの整備にも関連しますので、整備スケジュールについて、早期に主幹事証券会社、監査法人と合意しておく必要があります。 >>詳細