株式移動(特別利害関係者等)の概要と詳細

3.株式移動(特別利害関係者等)

株式の移動とは、既存の株主が所有する株式を他者に譲渡することをいいます。
会社法上の手続は、株式譲渡制限会社(取締役会設置会社)にあっては、取締役会の承認決議が必要です(会社法第107条)
この後で売買契約書の締結、代金の支払い、名義書換手続等を行うことになります。

また、取引所の規則により、直前事業年度末日の2年前の日の翌日から上場日の前日までの「特別利害関係者等」の株式移動については、開示義務が生じます。
具体的には、「上場申請のための有価証券報告書(Iの部)、第四部【株式公開情報】第1【特別利害関係者等の株式等の移動状況】」に記載します。

特別利害関係者等の定義(開示府令第1条第31号)
※間違いやすい用語
実施内容の開示

直前事業年度末日の2年前の日の翌日から上場日までの株式移動については、「上場申請のための有価証券報告書(Iの部)、第四部【株式公開情報】第1【特別利害関係者等の株式等の移動状況】」において、開示する必要があります。

株式移動の実施内容の開示期間

また、以下の内容を個別に開示することになります。

最終期限は、上場日前日までとなっておりますが、第三者割当増資同様、これはやむを得ない合理的理由がある場合のことであり、実質的には上場申請までに資本政策は完了しておく必要があります。

審査内容

上記のとおり、株式移動については、開示義務が生じておりますが、開示を行わせる主旨は、株主の短期利得行為を排除することによる「株式上場制度の公平性の確保」を目的としたものであることから、審査の過程において、移動理由、経緯に関する合理性、移動株数、移動価格に関する妥当性が慎重に審査されます。

留意事項

譲渡者が50人以上となる場合は、「有価証券の売出し」となり(金融商品取引法取引法第2条第4項)、有価証券届出書の届出義務が生じますので、ご注意ください(金融商品取引法取引法第4条第1項)